大動脈疾患

大動脈瘤とは大動脈が瘤状に膨らんだ状態です。大動脈瘤そのものは特に自覚症状がありません。大動脈瘤破裂を起こすと致死率は非常に高いです。危険因子は高血圧、喫煙、脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群、Marfan症候群等の結合組織疾患があります。

大動脈の正常サイズは胸部大動脈30mm、腹部大動脈20mmです。正常サイズの1.5倍の大動脈拡大を大動脈瘤と定義します。胸部大動脈45mm以上、腹部大動脈30mm以上が大動脈瘤です。
手術は人工血管置換術、ステントグラフト術があります。
手術適応基準はサイズ、スピードの2つから総合的に判断します。必要に応じて心臓血管外科に紹介します。

1.0倍以上1.5倍未満の大動脈拡大を瘤状拡張と呼び、経過観察の対象です。半年、1年が目安です。
進行抑制は血圧管理です。

大動脈解離

大動脈解離とは大動脈が突然裂けてしまう病気です。致死率は非常に高いです。危険因子、予防は大動脈瘤と共通で、血圧管理、禁煙が重要です。